わしのまま

ラテンパーカッショニスト「とくじろう」のブログ

あなたのいた風景 MV(ミュージック・ビデオ)完成!!

=== まえがき===

 

去年の7sonoraの残暑の頃のプチツアーがあったのが9月のアタマ。

その時に2ndアルバムから何曲かPVを作ろか、という話になってかれこれもう半年か。

それからわりとすぐに取り掛かったんやけど、途中引越しがあったり、なんやかんやで2〜3ヶ月は手が止まっててんけど、よ〜〜〜やく完成!!

 

予定がない時はとにかくず〜〜〜っとPCに向かってこの作業をやっとったさかいに、ほんましょうみ3〜4ヶ月くらい。

新曲が書き上がったときの感覚に似て、自分の中のモヤモヤっとした塊がふっと消えて心がニュートラルに戻ってすっきりと穏やかな心持ち、、、(ん〜〜、、、ふっと消えたんではなくて、必死で少しずつ吐き出した、の方が正解か)だわ。。。

ま、とにかくすっきり! 

とにかくこの半年、このことと引越しのこと以外アタマになかったからなぁ(汗)

おかげで画像編集やら映像の編集もずいぶん解るようになったけど。

これでようやく次に進めるわ。

 

あ、ちなみに、最後に次々と画像が切り替わるシーンは東北の観光名所。

主人公と『あなた』との思いでの場所です。

 

白石川の一目千本桜(ひとめせんぼんざくら / 宮城) 

http://oogawara.com/sakura.html

田束山のつつじ園(たつがねさん / 宮城) 

http://www.m-kankou.jp/facility/tatsugane/

大島の十八鳴浜(くぐなりはま / 宮城) 

http://www.oshima-kanko.jp/see/kugunarihama.html

矢巾町煙山(けむやま / 岩手)のひまわり畑 

http://www.himawaribatake.net/kemuyama.php

マルカン百貨店(岩手) 

http://www.city.hanamaki.iwate.jp/kanko/702/p007655.html

龍泉洞(岩手) 

http://www.iwate-ryusendo.jp/about/

猊鼻渓(げいびけい / 岩手) 

http://www.geibikei.co.jp/

中尊寺(岩手) 

http://www.chusonji.or.jp/

猪苗代湖(福島) 

http://www.bandaisan.or.jp/

 

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何曲か動画を作る候補があるうち、この曲を選んだのはやっぱりこの曲への思い入れからかな。

震災当時、ニュースの映像を見ては涙を流してたし、今でも震災関連のモノは泣かずには見られへん。

家族は無事やったものの自分の実家も淡路の震災で潰れてしまってるし、近しいところで亡くなったひともあるし、あの頃ほんまに色んなことを思ったし、他人事ではないねんね。

 

この曲のテーマでもある、ふるさとを離れて見知らん街での再出発、にしても、火災の被害が大きかった長田を中心に沢山のひとが街を後にして今も帰れずにいるっていう現実と東北の場合とがだぶって見えるし。

自分の両親が生まれ育った町を離れて家を再建するんか、また同じ場所に再建するんかということで長い間考えた上で同じ場所に再建した際も、ふるさとを離れるということがどれほどの痛みを伴うのか、ということを身にしみて感じた。

うちの両親は先祖代々その土地で、うちの実家は本家やさかいに墓もそこにあるし、土地への思いは途中で町を離れたわしなんかが想像するよりも遥かに強い。

 

東北の震災が他人事ではないもうひとつの理由として、学生時代には週に会わへん日はないくらい、さっきまで会ってたのにまた電話でしゃべるくらい、とにかく仲の良かった親友が福島の出で、その嫁もまた学生時代からの友達という夫婦が卒業後福島に住んでいるから、ということがある。

 

ずっと会いたいなぁ、と思いながらもなかなか機会がなく行けないまま震災があって、なおさら気掛かりのまま最近まで来てたわけなんやけど、動画用の絵コンテを作っていくうちにどうしても東北のある町の映像と車窓を撮りたくなって、引越しの片付けもひと段落したところでようやく機を得て先月行くことが出来たという次第。

 

それら他人事ではないという思いと、当時強く感じていた無力感。

せめて震災の翌年リリースした1stアルバムに間に合うように書きたかったけど書けなかった思い。

日本中の誰もが知ってるような芸能人とは違い、所詮は無名のミュージシャン。

どこまでいっても結局は自己満足なんかもしらんけど、でも、ふるさとを離れて強く生きて行こうとしてる誰かに対して、あなたの気持ちを解かってる人間もありますよ、って寄り添うことの出来る歌をどうしても書きたいと思ったんよね。

 

偽善すら出来ん人間であるくらいなら自分は偽善者でええ、って言うた学生時代の親友の言葉を事あるたびに思い出すんやけど、この場合もそうかな。

 

くじけそうになる事も、くじけてしまう事もある。

でも、あのひとの分までも生きて行かないと、、、向こうであのひとに合わせる顔がないから。。。

そう思って頑張っていてもやっぱりくじけそうになる事もある。。。

そんな葛藤の繰り返しを生きる主人公。

 

わしもふとした時に思うのは、若くして亡くなった友人たち。

20代や30代で向こうへ行ってしまった彼ら。

中には卒業後わしの事を気に掛けてくれていた学生時代の音楽サークルの先輩もいて。

くじけそうな時にはやっぱりそんなみんなの顔が思い出されて、あかんあかん!こんなことで投げ出しとったらみんなに顔向け出来へん、って思う。

 

それが最愛のひとだったら、その思いはいかばかりか。。。

すがりたい思いは。。。

 

 

=== あとがき ===

 

あなたのいた風景。

舞台は東北の海沿いの町。

あるよその町からその町へ嫁いで来たのが主人公。

 

歌詞では具体的にどこそことは触れてないけど、この曲を作るきっかけになったのがあの震災である以上、そこをぼやかすことは自分の思いをぼやかす事にもなるし、それはやっぱし出来へんのんで、完成した動画の舞台も東北のとある町にしました。

もちろん賛否色々意見があるのは承知の上です。

わしは不器用やさかいに真っ直ぐしか投げられんのんです。

 

あの震災で、その他の災害で、また、ではなくともそれぞれの事情で、身を切られる思いでふるさとを後にせざるを得なくなったひとたち。

そんなひとたちが新たに故郷と呼べる土地に、ひとに一日も早く巡り会う事が出来ますよう、祈りを込めて。

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7sonora / あなたのいた風景 (El paisaje en que estabas)