A la carta の録音からおおよそ10ヶ月。
今年の出来事とは思えんくらい遠くに感じるけど、今年なんよね。
今回の作品はMVも全曲作るということで撮影も同時にやったわけやけど、その最後の作品がようやく完成!!
『La vida gira y gira』
ななちゃんから元の曲をもらってアレンジに手をつけるまでにかなりの時間がかかった曲。
最初にこの曲を聴いた時のイメージが『スパニッシュっぽい』やったのでその方向に進むことは決めたものの、スパニッシュの知識なんてほとんどなかったんで、山盛りいろんなタイプの曲を聴いて聴いて、分からんことはフラメンコをやってる先輩に訊いて、この曲に向いてるのはタンゴ(フラメンコの)やなと行き着き、で、タンゴの曲を何曲もコピーして、特有のフレーズなんかもコピーして。。。
サルサなんかとはまったく種類は違うけど、フラメンコも踊りがある音楽。
前作までの作風を踏襲しつつも今回のテーマである『Bailable』でもあり、今回の4曲の中では絶妙な立ち位置の曲になったと思う。
とまあ、この曲の生い立ちはそんなん。
ここからが本題で、MVの内容にちょっと触れておこうかなと。
冒頭に出てくるメンバーそれぞれの手のひら。
手のひらって、日常から体の中でいちばん使う部位やし、その人その人の人生のすべてを共にして来て、それを雄弁に物語る履歴書のようなもんなような気がして、、、
『自分に必要やと思ったもんだけを取捨選択して生きて来たつもりやし、いま手の中にあるものはそういうものバッカリのはずやのに、不必要やと切り捨てて来たものを思うとき、心がモヤモヤとどこかスッキリと晴れないのは何故。。。
この何とも言えない気分は何なんや。。。』
そんな思いでこの曲の主人公は曲中、自分の手の中に残っているものを数え、
『いまの私は自分がこうなりたいと望んでいた私なのよ』
そう独りごち、強く自分に言い聞かせようとする。
過去と現在、その象徴として冒頭に手のひらを登場させています。
そして、このMVの中で一番象徴的なものは『火』
燃え立つような、メラメラと、ポジティブな強い印象を持つこともあれば、眺めていて心が穏やかになることもある、『火』
その時々の自分の心の有り様で『火』から受ける印象も随分違いますね。
MVの中では色々な意味合いを持たせて各所に火を登場させています。
また、7sonoraの作品の中ではよくあることですが、わしとななちゃんのふたりが歌を歌うということで、シーンによって語り手を変えていることがあります。
例えばAメロではななちゃんが主人公の目線で、Bメロではわしが彼女以外の目線で、みたいなかんじで。
この曲もそういう風に書いてあって、冒頭部分の『光り輝く季節はじきにやってくる』というのは第3者の目線。
ななちゃんが一人で歌うところは彼女(主人公)。
そんなふうに。
むさくるしいオッサンが冒頭から登場するのはそういうことです(笑)
そして、主人公が心情を吐露する場面等で象徴的に登場するのが、Cerezo de Cubaの荒木さんからの紹介で今回ご出演頂いたKoichiさん!
フラッグや武幻でMVを幻想的に、象徴的に彩って頂きました!!
歌詞の内容に合わせて振りを作って下さっているので、カットするのが惜しいくらい。
今年に入って1作目より2作目、2作目より3作目と自分の編集のスキルも上がって来て、自分で言うのも何やけど、今回はけっこう良い加減に仕上がったと思う。
自分で曲や歌詞を書いてるから余計かもしらんけど、映像は曲やその内容を可視化することが出来るし、ある意味歌詞を補完することが出来るから、今回なんかはこのMVが出来てようやくこの作品が完結したような、そんな気がする。
歌詞を書くとき、元になる曲を聴きながら言葉を探すと同時に、曲によっては映像も頭にあったりするから、わしみたいな人間が編集をするなり、絵コンテを描くっていうのんはええのんかもやな。
そんなこんなで、この曲のMVは11月16日(金)に公開決定!!
かなりの力作なんで、いっぱいの人に見てもらえたら嬉しいなぁ♬
さて、これにて年内の映像編集はおしまい。
来年はいよいよ、先日のツアーの際に撮影して来た『Rezo』の編集に取り掛かります。
そして曲だけ出来て宙ぶらりんになってるわしの曲にも歌詞を書かんとね!
※ girar はスペイン語では回転したり、回ったりすること。バンドのツアーなんかもこのgirarを使う。